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おしろ宮殿

一寸一杯お気軽に

舞台『黒執事』のクオリティはアニメ舞台では片付けられない。

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皆さん、黒執事、見てますか読んでますか?
「陰謀により貶められた少年貴族が復讐の為に契約した悪魔を執事として雇い、様々な事件を解決していく中で真犯人を探す」というゴシック&耽美な洋風捕物帖なので、ヴィジュアル系ファンの皆様、腐女子の皆様、またはそれ以外の皆様にお勧めです!

最近ではKAGEROUの原作者主演でゴーリキ化する事が話題となっていましたが、見に行ってみるか〜何て奇抜な発想をお持ちの方に是非とも考えを改めてほしく、このエントリを書いております。

真のあらくれ耽美っ子ちゃんが見に行くべきは、現在赤坂ACTシアターにて大絶賛上演中の『舞台 黒執事』なのですから!
(大阪でも公演するよ!)

この舞台は3年前にも同劇場で上演しておりまして、当時観た私はその余りのステキさに時を忘れ当日券を求め彷徨う妖怪と化しておりました。

この度念願叶って、それも出演者がよりパワーアップしての再演となり、うかれまくりであります!ぴゃー!

特筆すべきはそのスタッフの豪華さです。
演出は本場NYのブロードウェイでも活躍する福山桜子せんせい!
脚本はアニメスーパーヒットメーカーの岡田麿里せんせい!
劇中歌の作詞はも、も、も、森雪之丞せんせい!万歳!!
振付はPerfumeでお馴染みのMIKIKOせんせい!
音楽は数々のアニメサントラを手がけてきた岩崎琢せんせい!


出演陣も歌って踊れる実力派若手俳優を取りそろえた上に(ちなみに悪魔で執事のセバスチャンの中の人はB-BOY)本格派バレリーナやソプラノ歌手まで登場する一大アニメオペラです。
まっこと素晴らしきエンターテイメント舞台ですよ。

劇中ではオッフェンバックの「ホフマン物語」の曲もありますし、安めのチケット代に対してお得感があります。

ストーリーはざっくり申し上げると。BL と合計2バイトで表現出来てしまうシンプリィな面もあるのですが、如何せんクオリティが高いので男性や非腐女子の皆様にも問題なくご覧頂けると思います。

私は原作漫画(ギャグテイスト)より、アニメ版(シリアス耽美オリジナルストーリー)のファンなのですが、忘れもしないアニメ版の最終回、悪魔による坊ちゃんムシャムシャENDのあの戦慄が!耽美さが!舞台にはあります。

私が思う黒執事最大の魅力は、人間の感情を持たない悪魔と、復讐に燃える少年の決して心通う事のない、けれど特殊な深い関係です。あ、BLってのは舞台のゲストキャラのシナリオであって、執事と坊ちゃんはラブなんて全然ないんですよ!

執事と坊ちゃんは、人間の魂を喰らいたいという悪魔の欲望と、悪魔に魂を売ってでも復讐を成し遂げたいという人間の欲望、その利害が一致してバディーを組んでいるクレバーな関係なのですが、そこに僅かな歪みや度を過ぎた執着がチラチラする時、人はそれを悲劇とか耽美とかマリスミゼルとか言うんですわ!!

と、黒執事そのものへの愛を語ってしまいましたが、1mmも知らない方でも楽しめる舞台だと思います。
てゆーかチケットはほぼ完売しているのに何故こんな記事を…ただ語りたかっただ・け!

以下、ネタバレ感想。

 悲劇の主人公であるゲストキャラ2人に感情移入する程、その物語を膠も無く終わらせてしまうセバスチャンの冷酷さが際立つ!これぞセバスチャン!

終盤でのエリックの「悪魔…!」というつぶやきは、それまでセバスチャンを悪魔という属性で呼んでいた時とは全く異なる響きがありますね!

前回はエリックとアランという二人が守り守られ a.k.a. 受け攻めの関係が分かりやすすぎて胃もたれしてしまったのですが、今回は背格好も自己主張レベルも似たり寄ったりの二人が双子ちゃんの様で、惹かれ合うものが伝わりやすかったです。可愛かったし。
英伝の双璧みたいだと、私の周囲ではもっぱら評判です。

それにしても君ら、職場と二人きりの時で態度全然ちがうやないかーーーい!
という感じでして、社内恋愛感が凄いです。
真面目なはずのアランも、自分の為に人殺しを重ねるエリックを許すのはえー!!
あんなにおこだったのに!ぷんぷん丸はいずこ!
共犯者になって生涯添い遂げ宣言が飛び出すあたりは思わず笑ってしまいます。

唯一惜しむべき点は、劇中に出てくるソプラノ歌手の方が…前回と比べて凡庸な歌唱レベルだった事でしょうか…。
ソプラノ歌手とバレリーナは『死』の概念、a.k.a.トート役なので非常に大事!!そのクオリティが!!
前回は桜子先生のコネクションなのか、カーネギーホールで公演する様な一流のソリストだったようだし、比較しても仕方ないのかなと思います、が…!

しかしそんな事は贅沢というレベルで、とってもエクセレントな舞台でした!