おしろ宮殿

一寸一杯お気軽に

2018.04.01 BUCK-TICK 2018 TOUR No.0@オリンパスホール八王子

BUCK-TICK 奇跡の大傑作 No.0のホールツアー2日目に参加して参りましたよ!
そこそこ長い事ファンやっておりますが、ライブ前にこんなにアルバムを聞き込んで期待感を募らせたこともなかったかもしれません。そもそも聞き込む余地が時空の捻れでないケースなどもありましたが…ん?*1

■とりとめのない全体の感想

予想を超える凝りに凝った舞台演出の数々、完成されてると思っていたNo.0の世界観をさらに拡張して補強してしまった本編、BUCK-TICKが持つロックバンドとしてのブレない格好良さ、年を重ねる毎に良い意味で壊れていく箍が外れ研ぎ澄まされていく個性、どれを取っても過去最高。

凝った舞台装置や演出はここ10年くらい積極的に取り組まれる様になって来ていたけど、今回はレベルが違いました。過去には、奇抜な舞台演出は舞台演出、バンドはバンドと言った感じで全然マッチしてなくてシュールになっちゃってた公演もありましたし。それが試行錯誤を重ね年々一体化していって今回はもう、ひとつのサーカスとして完成しきっていました。
メンバーの強い拘りも感じたし、スタッフもNo.0を完璧に理解してる感じがした。全員でこの傑作を舞台化しちゃったんだなって感じ。すげえっす。

ご存知の通り最近のB-Tは20年前を知っているファンなら???となるくらい人気がありまくりまして、その支持を、ちゃんと舞台に手間やお金をかけることで還元してくれているような気がして、めちゃくちゃ健全な形でバンドもファンも幸せになってるじゃん…じゃん…(エコー)みたいな。奇跡?
CDが売れてた時代はもっと資金あったんだろうから、そもそも舞台を重視する考えにシフトしてるのも大きいでしょうが。時代もあり、メンバーの本気度の上昇もあり。

あっちゃんは人間の醜さと美しさ、表裏一体の業そのものでした。ミスター美醜LOVE。
もがき足掻く人間魔王なあっちゃんの周りを、スチームパンクな世界観が似合う、メタ的な神の目を持つクールアバンギャルドな妖精今井さんが踊り狂うわけですよ。
背後には樋口ブラザースと言う魔界門番の様な堅牢な2人が支え、
ヒデは今日もほぼトヨエツで全面的にただのイケてるオジサンです。

BUCK-TICK無敵かよ!!!!

罪深さや悲しみに苦しんだかと思えば、畳みかける様にドロドロした欲望や熱狂を煽られてパニックにもなりました。目を背けることが許されない人間ショー。
今回は反戦と言うテーマがひとつあったのも大きいですね。
それを過度に暑苦しくならない様に、幻想でコーティングして完璧な見世物にしてしまうのが凄い。
政治的な主張ならやめて欲しい/テーマが重すぎて怖くて嫌だ…等の意見もある様ですが、アニイも言っていましたがあっちゃんが言っている事は人間として基本的なことで、それが特殊に見える方がおかしいと私も思います。
事なかれ主義ではなく、真っ向から叫ぼうとするあっちゃんは本当に格好良い。誉れです。

あっちゃんは魔王だとしても元人間、或いはダンピール、或いは魔王になろうとしている人の王みたいな、そう言うキャラクターだよなあ。

まだツアー開始間もないので、これからもっと仕上げてくるんだろうなと思わせる余地はありつつの、とんでもない舞台芸術公演がみんなの街をまわるよ!!! 

■ネタバレ盛りだくさんの感想箇条書き

以下は特に印象に残っているシーンの箇条書きだよ!

  • ここで光の帝国入れてくるか!と。そして舞台演出が素晴らしすぎてアルバムで曲を聴くよりまた万倍かっこよかったです。とうとう曲の真髄を見た気がする。
  • Opheliaがそのまんまミレーでわろた。
  • ノスタルジア→ICONOの流れ天才すぎるだろう。B-Tの世界観はある意味ずっと貫かれてるんだな…。
  • IGNITERの燃え燃え感、アガる爆発力えぐくないですか?ライブハウスツアーで演られたら気が狂いそう。
  • 残骸→楽園→BABELの流れが意味わかんなすぎて、なんで???wwwってちょっと困惑にやけ顔みたいになっちゃったけど、悲しみや絶望と欲望や熱狂が交互に押し寄せてきて、すげえやべえすげえ、みたいな気持ちになりました。
  • MOON→ゲルニカの夜→胎内回帰の本編ラストは、全員嗚咽してて静寂にズビビビって音が響いてました…。
  • 胎内回帰のあっちゃんのなりふり構わない迫真の歌声、ツアーラストまで持つのか!?死んじゃわないか!?ってくらいの凄まじさだった。命を削っている。言葉なんてとっくに失ってるけど、指一本動かせないほど圧倒された。
  • アンコ1回目はひたすら楽しく麗しくで、本編の壮絶さとは切り離された感じでしたね。
  • GUSTAVE、やはりライブで聴くとここまでか!と言いう楽しさ!全員でレッツ柿沼さんするしかない!あっちゃんはもう、手に負えないです!!
  • 本編とアンコのテンションが違いすぎて、さあどう終わるの?と思ったらSolarisですか…胎内回帰、宇宙へと還り、そしてまた………鳥肌立ちました。
  • 全然関係ないのですが、今井さんがかなり、その、「べえおはざーど」とか言い出しそうな風貌に見えて、オラワクワクすっぞ!
    ※2種類ある衣装ヘアスタイルのうち、八王子で披露されたパターンのみの様です。横須賀はNO雅子だったとか!

さあ、ツアーは続くよ!楽しみですね!!(国際フォーラム落選するなんて考えていない)

*1:伝説のdarker than darknessアルバム未発売のままスタートしちゃったツアーは私は参加しておりません!