おしろ宮殿

一寸一杯お気軽に

cali≠gari 2013.06.22「死せる青春」@日比谷野音

なんやかんやで半年くらい指をボキボキ折りながらとてつもなく楽しみにしていたのですが、ついにその日が来てしまいまして、想像以上に素晴らしいライブでございました、嗚呼!

黒服限定とあって会場の驚きの黒さに、私は色んなものがdejavuし、笑いを堪えうつむくのが精一杯でした…悪ふざけも大概にして下さい!!
しかもふざけるだけふざけて全然いじってくれないの、さすが!

そして「死せる青春」という大きな幕が上がった瞬間、

ステージに現れたメンバーのあまりの地獄感に戦慄。

こんなバンド見た事ない。


石井さんは魔界の貴婦人レベルを更に上げて来ており、そろそろ魔女と呼ばれるに相応しい風貌の域に達しておりました。

仮面ライダーの敵組織の女幹部みたい。
魅惑の黒レーススケスケ+フリルひらひら。
36のオジサンは人である時の仮の姿であることを確信。

青さんの服装は90年代のV系みたいな、イエローハウス辺りで売られてそうな懐かしい感じの服でした、腕章つけたい感じの!

研次郎さんは…もう何というか、最高です!!
言葉で形容しがたい地獄のアメリカンポリス通り越したアメコミキャラでした誠さんはよく見えなかったけど多分かわいかった。

ステージにはマニピュレーター白石さんの姿もあり、岡村ちゃんのライブと同じ定位置で仕事をされていました。MCはしませんでしたが!

そんなゴッドハンドの如き4人による蝕がはじまったわけですが、早くも興奮MAXとなった会場に響く一曲目は…
これは…これは、その行方、徒に想う!?
ロキノン系しか聴かないカジュアルオシャレ友達にカリガリを聴かせた所一番のお気に入りとレスポンスを頂いた、あのドライな!?
全く別の曲になってました死ぬほどかっこいい石井さん天才すぎる。
曲のスタイル的にもう二度と聴けないかな?と思っていたのでたまげた…

その後も-踏-、ギャラクシーマス現象、コックアドゥードゥルとたたみかけ、「珍しくみんなで歌おうと思って作った曲です」という半笑いな石井さんのMCを挟んでウォーキング!ランニング!ジャンピング!フライング!
勝手に歌うなと言ったり歌えと煽ったり、どう対処していいか難しいです石井さん!!
勿論続くはミッドナイト!ミッドナイト!ミッドナイト!で、ニコイチの曲だけに完璧な流れでした。

そしてこれまた全く別の曲として蘇ったフラフラスキップ!!今の石井さんっぽいシンセ多用のクールアレンジ!出待ちやむなし!!
「雨にも負けず〜」って歌ってたら本当に雨が降り出したので、さすが魔の眷族は違うなと思いました。

研次郎さんのご機嫌なMC(誠さんが頭皮に重大なプロブレムを抱えている件についてなど)も挟み、マッキーナで盛り上がってさよならスターダストに聞き入って、あ、暗中浪漫〜〜〜ッ!(大の字ジャンプ)

私がカリガリをこれは…と確信した曲ですので、生で聴けてとびきり感動しました。美しいよ!!!地獄美しい!!

恍惚としていたらかぶせる様に耽美な名曲吐イテ棄テロが続き、ゼンブイレブンでの華麗なひっくり返りが脳を過ぎったけど本日はめっちゃ声が出ていました!うまい!石井さん歌うまい!!(大の字ジャンプ)

そして研次郎さんのブリッブリなチョッパーでキメッキメにトレーションデモンスがはじまり、「や・み・う・ち!」などの斬新なコールも体験でき、ハードでダークな曲の連続に蝕の盛り上がりが最高潮に達した時!

デ〜レレレレ・デッデッデッ!デ〜レレレレ・デッデッデッ!

青春狂騒曲のイントロがはじまってみんな キタ―――(゚∀゚)―――― !! となってるんですけど、視覚と聴覚から得る情報のミスマッチさに脳がエラーを吐き出し笑っちゃいましたよ私は!!

大好きな曲なので嬉しいんですけど、不適切な曲演奏してるから上から爽やかな曲被せられちゃってんのかってくらい見た目とミスマッチ。

地獄の風貌から爽やかな青春歌謡ロック!
おかしいです!!
本当にこのバンド狂ってるなと首を傾げ痺れ高揚しました。かっこいい!!

 


ここで一旦アゲアゲな曲タイムが終了し、サックスとキーボードのゲストを迎え青さん曰く「AV〜アダルト・ヴィジュアル系〜」タイムに突入。
東京、40時29分59秒、続、冷たい雨、冷たい雨がたっぷり滲みました。

東京〜では日没とともに段々と暗くなる会場で無照明のステージがよく映え素敵すぎました。
冷たい雨も、サックスが入ることで幼いセンチメンタルさがアダルトな哀愁に変わり、いつもと違う雰囲気で素敵でしたし…。

と、うっとりする頃にはすっかり辺りも暗くなり…

8bitゲーム音の様に鳴り響くオーバーナイトハイキングのイントロ!!
瞬く間に会場が懐中電灯で星の海に!!
私はあたふたして物盗りの如く鞄の中を漁ってしまいました、うーん経験値の差!!

アイドルのライブにはよく行っていたので、ペンライトの海がいかに綺麗か知ってますけど、野外の懐中電灯の方が何倍も綺麗!!
本当に星の様にキラッキラしている。光がペンライトより強くて、真上を向いているからああいう風に輝くのかなあ?
変にカラフルじゃないところも素敵です、ステージと会場を交互に見ちゃいました。

数日後の筋肉痛を確信しながらLEDライトぶん回した後は、ゼリー、東京ロゼヲモンド倶楽部とパワフルなジャジーナンバーで本編〆!!

そしてアンコール、まさかの「1」全曲通し!!
ギロチン、失禁、-187-、クソバカゴミゲロ、37564、サイレンと声に出して読みたい道徳的タイトルの並ぶハードコア殺戮ショーでした!!

とりあえず失禁!って体言止めで歌う様がとりあえず生中!みたいで面白いのは私だけでしょうか。かけつけ失禁!
そして「クソバカ!」「ゴミゲロ!」のキャッチーなコール&レスポンスに目から鱗がジャリジャリと。こんな事あります?!

最後は真っ赤に染まるステージから圧倒的に美しい青空に抜けるサビ、そして鳴り止まないサイレンに包まれライブは終了!

絶対的アンセム・エロトピアをやっていなかったしファンは当然アンコール2があると思ったらしくエエエエと困惑に沸いておりました。
いやいいよ!!この嵐のように過ぎ去る感じ!!強襲!って感じ。

ライブは物足りないくらいが丁度いいと言うか、尖っているバンドってやっぱ格好いい!!と最後まで痺れました。

死せる青春というタイトルに相応しく、どこか死の様に厳かで絶対的な空気もありつつ、嵐の様に襲い熱狂し過ぎ去っていく凄まじいライブでした。

今後の活動にも期待しかない!ああ、何て刺激的なバンドなんだ!

そして私の好きなジャンルはAVということで確定いたしました。名前をありがとうございます青さん。
20代にヴィジュアル系は時期尚早かもしれないですね!



〜おまけ〜
「1」狂信盤 感想

D・V・D!!!

青さんの言う通り、今まで見たどのカリガリの映像より格好よかったです…大窪マサヒロさんはマジで凄い映像作家だと思う、もっと色んな作品が見たい!!
石井さん、ピーター・ガブリエル風と言うメイクがオシャレすぎ、ステップが軽快すぎ、絶対領域が眩しすぎ。
ピーガブもだけど今の金髪ベリショの石井さんはジーン・セバーグみたいでもあるよね!! \ゴダール監督、こちらです/

私の中でヴィジュアル系はこう進化してほしかった、というまさに理想の姿、涙が出ます…。

パンフのインタビューによると活休前のカジュアルおもしろアイドルな感じはやらされていただけで本意ではなかったそうですね。
ヴィジュアル系が変にカジュアルになるのって一種の反抗期なんだと思ってたけど、親に誘導される場合もあるのねぇ。
B-PASSの企画、嫌だったんだなあw