おしろ宮殿

一寸一杯お気軽に

大量消費音楽シーンを切り取った詩人・鬼龍院翔はポップアートの天才だ!

という視点から記事を書こうとしましたが、最終的にはキリショーマンセーって言って終わっちゃったのでタイトルに偽りありです。

本当のタイトル→【定期】金爆にハマッてます。

ゴールデンボンバーにハマったよってなご報告をしてから数ヶ月が経過しましたが、最近は水遁の術で辛うじて息が続いている状態です。体はもう沼の中!来年あたりにはスケキヨスタイルで発見されるのではないかと思います。

やれ喜矢武さんが可愛いだとか、やれ喜矢武さんの乳首色のチークをCan Makeから発売して欲しいだとか言っている私ですが、やはり金爆にハマればハマる程キリショーの才能(と美肌)に尊敬の念を深めるばかりなのです。

つい先日購入した裸の王様ツアー大阪城ホールのDVDを見ていても、どこまでもひたむきに下らない事をやり続けるピュアさと、計算高くキレッキレなセンスを合わせ持った人だなと感じています。

金爆って結構ポップアートっぽいよなと、ぼんやり思っていたのです。
キリショーの歌詞はとても不器用で優しいと思うんですけど、一方でドライでシニカルな感性を持った人だなと。

ポップアート
現代美術の芸術運動のひとつで、大量生産・大量消費社会をテーマとして表現する。雑誌や広告、漫画、報道写真などを素材として扱う。

第二次世界大戦後の先進国では、だれもが毎日、大量生産の製品に囲まれ、それらを消費し、テレビや雑誌でその広告にさらされる生活を送っている。ポップアートの運動の中には、これら下世話な製品やサブカルチャー、生活様式を批判する意図をこめたものもあれば、むしろ自分達を取り巻く大量生産・大量消費社会の風景を、山や海や農村にかわる新しい「風景」ととらえ、親しみ深い風景の一部である商品や広告を、淡々とあるいは美しく「風景画」に描こうとするものもあった。

wikipediaより

つまり、大量消費的な現在の音楽シーンを素材として使い、風刺している様で、それこそを自分たちのジェネレーションの血の通った文化だと肯定もしている、俯瞰で捉えた感じ??

いや、ポップアートって言うのは大分無理があった…。ごめん。

なんて言えばいいんだろう…つまり金爆のパロディの部分や、演奏しないってスタイルがすごいなって言いたいんです。

音楽宗教論ってキリショーが言っている、音楽を神聖なものとして崇めている風潮に対するカウンターも、ポップアート的だなあと思ったのですよ、ちらりと。
ゴールデンボンバーが演奏しないのは笑わせようと思って始めた訳ではなく「演奏しないなんて音楽じゃない!」とアテ振り口パクが蔓延した音楽シーンにおいて言われる事へのカウンターの様です多分…多分…)

いつも同じサウンドが流れるiPodでライブ活動をしている金爆が売れるという事自体に、ウォーホルの絵みたいな意義というか魅力があるなと思った次第です。
本人達にそのつもりがあるとは全く思いませんが、結果として。

特に私が感銘を受けたのが「イヤホン」な訳ですが、歌詞も構成も凄い。
要約すると『僕の歌が、落ち込んでいる君に届けばいいな』って言うミュージシャンからファンに向けて歌われがちなテーマなんですけど、一番盛り上がるCメロ的な所を『ファンがライブで合唱してる』んですよね。CD音源で既に。
音源に、ファンが合唱しているテイのコーラスがはなから収録されている!!
このメタ視点でやってのける感じ、お、おお…と思いました。

他にもイヤホンは冒頭から

今とても辛い状況なんだと ブログで知ったよ
腐った世界に笑顔殺され 君が泣いている

とはじまります。
『辛い状況』『ブログ』『腐った世界』と続けるこのセンス。
例えばLINE、ブログなんかのお手軽で劣化したコミュニケーションだと決めつけられているものに「腐った世界に笑顔殺され」というのっぴきならない深刻な事態を結びつけるという。このセンス。

サビでは

届け僕の声ひとりで震える君まで

とあり、西野カナさんへのアンサーソングかな?と思うと同時に、実際に西野カナみたいなマインドのガール達は自分が寂しかったり辛かったりして震えてると信じているわけですから(実際には震えていないものと思われ、酒が切れた時の私の方がよっぽど震えているはずです)もの凄く響くでしょうね!
100%自分の味方をしてくれるヒーローみたいに聞こえるんじゃないかな?
それはそれで、キリショーはきっと本望なんじゃないかなとも思いますが。

ひねくれた解釈しやがってって思われてそうですが、ところがどっこい!!(元気に四股を踏む)おそろしい事にやたらめったらシンプルで真っ直ぐな歌詞が私みたいなもんにも響いてしまっております。

『前向きに生きよう』だとか『大丈夫僕がいるから』的な歌詞に対しラマのごとく唾を吐き続けてきた私ですが、キリショーの歌詞はザクザクと突き刺さり、気付くと鼻を啜り口に広がるしょっぱい味覚……やさしい…。

散らかった部屋の隅へ
君の悲しみ全て
ホウキとちりとりで
まとめたから泣くなよ
明日になれば業者が持ってくよ
ー「らふぃおら」よりー

とか言われたらますます泣いちゃいまして、粗大ゴミレベルになってお金かかっちゃいました。
こんな事言われたら好きになっちゃうよ。って感じです。
なんてステキな詩なんだ。

そうこう思っていたら今度出る「101回目の呪い」の歌詞ですよ。泣くしかない。
キリショーの歌詞はなんで響くんだろうと思うと、嘘がないのがよく分かるからなんでしょうねえ。

「あしたのショー」や「101回目の呪い」にはファンレターについてと思しき描写があるけど、頑張れ、お前らを導いてやると上からアーティスト様な歌詞ではなく、時にファンの言葉にすら揺れ動きながらのリアルなキリショーの声だからこそ、信頼出来るのかなあと。

ラブソングもまた素晴らしいです!
恋心を歌った曲にゴリラのごとくウンコを投げつけてきた私ですが、キリショーの歌詞はステキすぎてときめきがオーバードライブ!!!
特に、詩人・キリショー!と美しさに胸打たれたのが、「男心と秋の空」です。

時は移ろい葉は枯れて少しずつ失ってくように
まだ消えない恋の炎もいつまでその胸燃やせるだろう

なんて美しい表現なんだろう!

時に躓き仇になり その心をまた曇らせる
僕の歌によく出てくる君の涙がまた零れた

『僕の歌によく出てくる君の涙』って斬新…!そう、キリショーが特定の相手を想って歌を歌っている感じが切なくもステキなんです。南條晃司に歌われている泉拓人の気持ちになれます。なれません。

「いつもと同じ夜」なんか、キリショーの人柄を踏まえるとときめきしかないです。

僕にとって、宝物とは何?と
出逢った頃に君が聞いて僕は、
「今まで書きためた歌が宝物」
だと君に答えた。
本当は「君」って、言いたかったけど
いつも心は不安で。

こんなにピュアでせつない答えもないと思ったんですけど、モテ男に言われたら「は?(威圧)」って感じになりそうなのがヤバイ。キリショーが『君』って言えない代わりに答えたと思うと全てが許せ切なさに焼け焦げます。

「デートプラン」の歌詞も好きです。
君が好きだよデートしようよって歌で、実在の地名を散りばめた辺り含めよくありそうな展開なんですけど、最後が…

0時の終電で見送るよ

み、見送ったーーーー!!!
惚れてまうやろ〜〜!!

案の定ただの好きな歌詞解説になっていますが、続けます。(舌で鼻先をペロリンチョ)

後ろ向きな歌を歌わせた時の圧倒的さも凄いです。
私の中で櫻井敦司先生と並んで、新・二大ネガティブなバンドマンとなっております。

腐男子」という釣りタイトルながら『腐ったのは世界じゃなくて僕だ』というセンシティブな歌の最後、WOW WOW WOW WOWって言ってるのかと思って歌詞見たら、わぁ わぁ わぁ わぁ って泣いていた時の衝撃。
気付いた時、私も わぁ わぁ でした。

ファンにとってはお馴染みですが「†ザ・V系っぽい曲†」の構成もあらためて秀逸だなと感心してしまいます。

ヴィジュアル系をパロにパロったネタソングという意味で、cali≠gari a.k.a. La'royque'de zavyの「MOON LIGHT〜白昼夢〜」にも通ずるものがあるのですが、最後は私の様な非バンギャにも『ラーブビージュアール♥』と大の字ジャンプさせてしまうテクニカルな構成が凄いと思いました。

神盤はとっくのとうに解散してそれっきり
大本命はこの前ライブで「メジャー行き」を言われてなんか冷めた
本命のドマイナー盤は客が少なくて楽しい
別格のバンドが地元へ来てくれるけど試験と被ってるorz

という具合に、V系たぬきの掲示板とか見てそうな中高生のバンギャ目線でヴィジュアル系を語った歌詞(この時点では共感ゼロでプークスクス)なのに、

孤独の闇の中君を探す…
会いたくて 会えなくて 側にいて 抱きしめて
消えないで 消えないで 君だけがclosed my love

と、サビはV系そのものの視点に潜り込んでいくという。

そうしてバンギャから陶酔するあまりついには自分自身V系バンドマンになりきり、目覚めてメンバーコールを高らかにし、ゴールデンボンバー演奏しろ!とメタなコールしヘドバンし、後半まで休みなく盛り上がり続けた結果、

永遠に抱きしめて このまま連れ去って
貴方の楽屋まで 連れ去ってhold on me
ラストなんて 言わないで続けて
もう一度舞台上 現れて(アンコール!)

アンコール!って言わされてる頃には、もう私バンギャでいい!ゴールデンボンバー大好き楽屋に連れてって!!って気持ちが最高潮に達して心にh.NAOTOを着て居ました。
こわい!
良くできた歌だなあと…。

この歌はサウンドも00年代っぽい…Slipknotあたりに影響されたであろうラウドなパートから、最後に90年代っぽいテンテケテケテンって感じの麗しめのパートも挿入したり、実に上手いなと感心させられます。

言いたい事言ったので突然終わります。